目黒駅から歩いて4分ほど。
駅前の賑わいを離れた住宅街にある「トラットリア デッラ ランテルナ マジカ」へ。
2005年1月の開業以来、目黒で長く親しまれているイタリアンです。
店名の「ランテルナ マジカ」は、イタリア語で「魔法のランプ」という意味。
扉を開けると明るいスタッフの声と会話が響き、イタリアのトラットリアのような活気に包まれます。
今回はアラカルトで、前菜からパスタ、リゾット、肉料理、デザートまでたっぷりと。
住宅街の中に現れる、賑やかなトラットリア
店内はテーブル46席で、落ち着いた住宅街にありながら扉の内側は空気が一変、イタリアの賑やかな雰囲気に。
かしこまったリストランテというより、会話とワインを楽しみながら取り分けるトラットリアです。
スタッフとの距離も近く、料理を運ぶたびに交わされる会話も軽やか。
活気はありますが騒がしすぎることはなく、自然とこちらの気分まで明るくなっていきます。
黒板を見ながら組み立てるアラカルト
料理は、大きな黒板にイタリア語で書かれたその日のメニューから選びます。
席まで黒板を運び、スタッフが食材や調理法を一品ずつ説明してくれるスタイルです。
この日の前菜は Involtini di melanzane(茄子)、Bianchetti(白魚)、Pecorino acciugato(ペコリーノ)など。
プリミには Spaghettoni con cozze e zafferano(ムール貝とサフラン)や Tajarin al tartufo bianco(白トリュフ)。
肉の最後には Bistecca alla Fiorentina 800gr の文字もありました。
見慣れない料理も気軽に質問でき、人数や食べたい量を相談しながら組み立てていきます。
何を注文するか迷う時間まで楽しく、これから始まる食事への期待が高まります。
公式サイトでも「会話から選ぶその日のアラカルト」と紹介されているとおりでした。
料理を待つ間には、数種類の自家製パンが入ったバスケットが登場。
毎日手作りの自家製パンだそうで、おかわりもできます。
これから続くチーズ料理やパスタのソースまで、余すことなく楽しみたくなるパンです。
アラカルトでいただいた料理
茄子のオーブン焼き
最初は、茄子のオーブン焼き。
黒板には「インヴォルティーニ・ディ・メランザーネ」と書かれていました。
薄く切った茄子で具材を巻き、トマトソースとともにオーブンで焼き上げた料理です。
茄子はしっとりとやわらかく、表面には香ばしい焼き目。
中の具材から出る旨味を茄子が受け止め、トマトソースの明るい酸味が全体を軽くします。
馴染みのある食材を使いながら、家庭料理のような温かさのある前菜でした。
ペコリーノチーズとアンチョビ
熱々の状態で運ばれてきたペコリーノチーズとアンチョビ。
黒板では「ペコリーノ・アッチュガート」、アンチョビを効かせたペコリーノという意味です。
表面はこんがりと焼かれ、中央にはアンチョビが添えられています。
溶けたペコリーノチーズには、羊乳らしい力強いコクとしっかりとした塩気。
そこへアンチョビの旨味が重なり、少量でも印象に残る濃さがあります。
白ワインが自然と進む一品です。
ムール貝とサフランのパスタ
続いて、ムール貝をたっぷりと使ったパスタ。
黒板には「スパゲットーニ・コン・コッツェ・エ・ザッフェラーノ」。
ムール貝とサフランを合わせた太めのパスタです。
大ぶりのムール貝が豪快に盛られ、見た目からもトラットリアらしい一皿。
麺にはムール貝から出た海の旨味がしっかりと絡み、サフランの香りがふわりと広がります。
やや太めの麺は食感がよく、貝の出汁を受け止めながらも噛みごたえが残ります。
白魚のフリット
白魚のフリットは、レモンを添えたシンプルな仕立て。
イタリア語では「ビアンケッティ」と呼び、黒板にもその名前で書かれていました。
1尾ずつばらばらに揚げられていて、外側は軽くカリッと、中はふんわりとしています。
衣が厚すぎないため、白魚の繊細な風味もしっかり。
レモンを絞ると油の余韻が軽くなり、つい手が伸びてしまいます。
パスタのあとでも食べ疲れず、おつまみとしても楽しめる一皿でした。
ポルチーニのリゾット
ポルチーニを使ったリゾットは、香りから楽しませてくれる一皿です。
クリーミーに仕上げながら、お米にはほどよい粒感が残されています。
細かく刻んだものだけでなく、スライスしたポルチーニもそのまま。
噛むたびに茸の香りと旨味が広がる濃厚なリゾットでした。
鴨、ソーセージ、牛フィレのビステッカ盛り合わせ
メインは、鴨、ソーセージ、牛フィレを盛り合わせた肉料理。
大きな銀色のプレートに肉と焼き野菜が盛られ、テーブルへ運ばれてきた瞬間から目を引きます。
牛フィレは中心を赤く残した火入れで、やわらかな肉質の中に赤身の旨味があります。
シンプルな焼き方だからこそ、肉そのものの良さが伝わる一皿。
鴨は牛肉よりも味わいが濃く、噛むほどに旨味が出てきます。
ソーセージからは肉汁と程よい塩気が広がり、それぞれ異なる肉の個性を食べ比べられます。
ズッキーニや茄子、ラディッキオなどの焼き野菜もたっぷり。
バローロを合わせながら、大皿を囲んでゆっくりと味わいたくなるメインでした。
デザートは4種類
デザートは気になるものを4種類注文しました。
洋梨と赤ワインのコンポート、ジェラート添え
洋梨のコンポートは、赤ワインを含んだ深い色合いが目を引きます。
形を保ちながらもやわらかく、赤ワインの風味と果実の甘みがしっかりあります。
冷たいジェラートを合わせると、赤ワインの濃さがまろやかに。
温度と口当たりの違いも楽しめる、大人らしいデザートです。
ティラミス
イタリア料理の締めに外せないティラミス。
口当たりはなめらかで、マスカルポーネのコクとコーヒーのほろ苦さが広がります。
しっかりとした甘さはありますが、カカオの苦味が後味を引き締めていました。
リコッタチーズのタルト
リコッタチーズのタルトは、チーズの穏やかな風味を楽しめるデザートです。
濃厚なチーズケーキとは異なり、リコッタらしい軽やかさとミルキーな味わい。
素朴な焼き菓子のような雰囲気もあり、食後でも無理なくいただけます。
チョコレートとヘーゼルナッツのパネットーネ
チョコレートとヘーゼルナッツを使ったパネットーネには、ジェラートを添えて。
ふんわりとした生地から、チョコレートのコクとヘーゼルナッツの香ばしさが感じられます。
ジェラートを一緒にすくうと口当たりがなめらかになり、カカオの濃さも少し穏やかに。
ティラミスやリコッタチーズのタルトとは異なる、焼き菓子らしい満足感がありました。
合わせたワイン
ワインは3本いただきました。
乾杯はイティネラのプロセッコ。
前菜からパスタはカーサ・ダンブラの白、肉料理はフォンタナフレッダのバローロです。
白のテヌータ・フラッシテッリは、ナポリ沖のイスキア島でビアンコレッラという土着品種から造られる1本。
ムール貝のパスタや白魚のフリットのような魚介とよく合いました。
バローロはピエモンテのネッビオーロから造られる赤で、肉の盛り合わせに合わせて。
店はワインにこだわりがあり、食前酒から食後酒まで揃っています。
この日いただいた3本
同じヴィンテージが手に入らないこともありますが、造り手の目星をつける手がかりにどうぞ。
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お店情報
| 店名 | トラットリア デッラ ランテルナ マジカ |
| ジャンル | イタリアン |
| 住所 | 東京都品川区上大崎2-9-26 T&H Memory 1F |
| アクセス | JR・東京メトロ南北線・都営三田線・東急目黒線「目黒」駅 JR東口から徒歩4分 |
| 電話 | 03-6408-1488 |
| 営業時間 | 店内 17:00〜21:30(L.O.)/テイクアウト 12:00〜21:00 |
| 定休日 | 日曜 |
| 席数 | 46席(テーブルのみ・個室なし) |
| 予算の目安 | 8,000〜10,000円ほど |
| 予約 | 電話または公式サイトのWEB予約から |
| 支払い | カード可(VISA・Master・JCB・AMEX・Diners)/電子マネー・PayPayも可 |
| 駐車場 | 1台(目の前にコインパーキングあり)/全席禁煙 |
| オープン | 2005年1月 |
行く前に知っておきたいこと
- メニューは黒板から選びます。イタリア語で書かれていますが、スタッフが一品ずつ説明してくれるので心配いりません
- 一皿の量がしっかりしています。数人で訪れて取り分けるのがちょうどよさそうです
- 自家製パンはおかわりできます。公式サイトにも「お好きなだけどうぞ」とあります
- 店内営業は17:00から。昼はテイクアウトのみで、12:00〜21:00に受け付けています
- 食べログのイタリアン TOKYO 百名店 2021に選ばれています。46席と広めですが、予約をしておくと安心です
- 駐車場は1台だけ。目の前にコインパーキングがあります
- オンラインショップもあります。イタリアの素材や製法にこだわった焼き菓子やパスタを公式サイトから買えます
トラットリア デッラ ランテルナ マジカ まとめ
黒板を囲み、スタッフの説明を聞きながら料理を決め、大皿をみんなで取り分ける。
トラットリア デッラ ランテルナ マジカでは、料理だけでなく、その一連の時間まで楽しめます。
パスタやリゾットだけでなく、前菜や肉料理、デザートまで選択肢が豊富。
一皿の量もしっかりしているため、数人で訪れてさまざまな料理をシェアするのがよさそうです。
明るい接客も賑やかな店内も含めて、目黒にいながらイタリアの食堂に来たような気分になれます。
次は黒板にどんな料理が並んでいるのか、再訪する楽しみも残ります。


