- 1. パスタを主役に据えた一軒 ― 新富町「PRIMO PASSO」
- 2. シェフ・藤岡智之氏
- 3. 5品のパスタを軸にした「パスタ尽くし」のおまかせコース
- 3.1. 0.0 DRY(スパークリング・ノンアルコール)
- 3.2. いくら オクラ 長芋
- 3.3. リコッタ スカモルツァ パルミジャーノ 生ハム
- 3.4. カッペリーニ 真鯛
- 3.5. Palette & Palate SHIRO
- 3.6. 鰆 梨 胡麻
- 3.7. 然仙(NENSEN)
- 3.8. リゾーニ 白子 山わさび
- 3.9. 黒文字茶、白ぶどうジュース
- 3.10. トルテッロ かぼちゃ 黒舞茸
- 3.11. KBT Holy Basil(コンブチャ)
- 3.12. リングイネ トマト
- 3.13. Rock’n Plum(紀州梅のノンアルコールドリンク)
- 3.14. 生ハム メロン ミント
- 3.15. 美笑牛
- 3.16. KAHI 葡萄果皮発酵ドリンク
- 3.17. カプチーノ
- 3.18. Palette & Palate AKABONO
- 3.19. ピオーネ 抹茶 わらび餅
- 3.20. シュークリーム
- 4. PRIMO PASSO まとめ
- 5. 予約方法
- 6. 店舗情報
パスタを主役に据えた一軒 ― 新富町「PRIMO PASSO」

2023年5月1日にオープンした「PRIMO PASSO(プリモ パッソ)」。
瞬く間に評判を呼び、ミシュランガイド東京2025・2026で一つ星を獲得、さらに食べログ イタリアン TOKYO 百名店 2025にも選出された、いま都内で最も勢いのあるイタリアンのひとつです。
場所は新富町駅から徒歩2分ほど。オフィス街の一角、地下へ続く階段を降りると、格天井や土壁など和の意匠を取り入れた、静かで凛とした空間が広がります。
フルオープンキッチンに面した一枚板のカウンター8席と、6席の個室という構成。
この日は個室がウェイティングスペースとなっていました。
シェフ・藤岡智之氏

「PRIMO PASSO」を率いるのは、藤岡智之シェフ。
石川県金沢市で鮨店を営む両親のもとに生まれ育ちながら、次第にパスタに強く惹かれイタリア料理の道へ。
修業は国内外の名だたるレストランで積み、南イタリア・ナポリ近郊のミシュラン三つ星レストラン Quattro Passi(クアトロ・パッシ) では、パスタ部門の責任者を務めました。
その後帰国し、自身の店として開いたのがこの「PRIMO PASSO」。
店名はイタリア語で“はじめの一歩”を意味し、日本におけるパスタ文化をさらに広げていきたいという想いが込められています。
5品のパスタを軸にした「パスタ尽くし」のおまかせコース
コースはおまかせのみ(19,800円 税込・サ別)、17:00と20:30の二部制。
最大の特徴は、コースの中に5品ものパスタ料理が組み込まれていることです。
イタリアで培った技術をベースにしながら、日本の出汁の感覚を繊細に取り入れた構成。
素材は全国各地から厳選された旬の食材を使用し、四季の移ろいを感じさせる内容です。
ペアリングはアルコール・ノンアルコールから選択可能。
この日はノンアルコールペアリングをお願いしました。
0.0 DRY(スパークリング・ノンアルコール)

シャンパーニュのような細かい泡立ちで、グラスに注ぐと非常にクリア。
キレのあるドライな口当たりです。レモンピールのような軽い柑橘のニュアンスと、ミネラル感が印象的で、食事の最初に口の中をすっとリセットしてくれるタイプ。
いくら オクラ 長芋

スタートを飾るのは、アサリの出汁を効かせた茶碗蒸し。
オクラ、いくら、長芋を重ね、仕上げに生姜のエスプーマをふんわりとかけています。
アサリの奥深い旨みに、オクラの歯切れ、いくらの弾ける食感がリズムを生み、生姜の泡が全体をすっきりとまとめます。
リコッタ スカモルツァ パルミジャーノ 生ハム

二皿目は揚げたピザ。生地はピザというよりイーストドーナツのようなふかふか感があります。
中には3種のチーズを贅沢に詰め込んでいます。
リコッタの優しさ、スカモルツァのコク、パルミジャーノの香りが溢れ出ます。
トップに添えた極薄のフランス生ハムが塩味のアクセントとなり、味わいを引き締めます。
カッペリーニ 真鯛

蛤と昆布の出汁に、酢橘の皮を添えた冷製カッペリーニ。昆布感が強いです。
麺はしっかりめの食感。真鯛の旨味に酢橘の爽やかさが重なります。
Palette & Palate SHIRO

淡い麦わら色で、ややとろみを感じる質感。
りんごや白桃を思わせるやさしい果実味に、ほのかな酸が重なり、白ワイン的な立ち位置のノンアルコールドリンク。
甘みは控えめで、後味はすっと引いていきます。繊細な魚介の皿に寄り添う味わい。
鰆 梨 胡麻

トロ鰆を藁焼きに、ふっくら仕上げています。
ピスタチオペーストの酸味のあるソースに、冬瓜スライス、梨のソテーという面白い組み合わせ。
上に載せた大葉で軽さも出ています。
然仙(NENSEN)

透明感のある無色の液体で、ハーブウォーターのような軽やかさ。
口に含むとすっとした清涼感があり、森林を思わせるウッディな香りが広がります。味わいは非常にドライで、余計な甘さがなく、口の中を整えてくれる存在です。
リゾーニ 白子 山わさび

米粒状パスタのリゾーニに、パプリカのソース、ホッキ貝、エリンギ、キクラゲを合わせて。
白子の濃厚さと貝の旨み、きのこの歯応えが楽しい。
上に削った山わさびは辛みはあまり感じず、爽やかさで全体を品よくまとめています。
黒文字茶、白ぶどうジュース

オリジナルのドリンク。
白葡萄ジュースがベースになっており、エルダーフラワーやカモミールも。
黒文字茶の余韻が続きます。
トルテッロ かぼちゃ 黒舞茸

鴨のももミンチとバターソテーしたほうれん草を詰めたトルテッロを、南瓜の甘みを移した鶏コンソメで。
噛むほどに広がる鴨の強さ。スープはふわっと南瓜の香りが広がります。
金糸瓜はシャキシャキの食感が楽しいです。
KBT Holy Basil(コンブチャ)

淡いゴールドの濁りがある発酵飲料。微発泡で、口当たりは軽やか。
ホーリーバジル由来のスパイシーで青い香りが広がり、甘さはほとんど感じません。
リングイネ トマト

バジル、トマト、オリーブオイルのみのシンプルで潔い一皿。
トマトの酸、バジルの清涼感、オイルの丸みが一体となっています。
リングイネはパツンと歯切れがよく、シンプルながら印象に残ります。
Rock’n Plum(紀州梅のノンアルコールドリンク)

淡いロゼ色が印象的。梅の香りがはっきりと立ち、甘酸っぱいがベタつかず、キリッとした酸が主役。
フルーツビネガーのような爽快さがあり、トマトの酸味とよく合います。

ブリオッシュもいただきました。
生ハム メロン ミント

王道の生ハムメロンに、ミントのシャーベットをプラス。
メロンのジューシーな甘さ、ミントの冷涼感、生ハムの塩味で間違いない美味しさ。
メインのお肉前にお口をリセットさせてくれます。
美笑牛

美笑牛(びしょうぎゅう)は、千葉県で生産されるホルスタイン種の母と但馬系黒毛和種の父を持つ「雌」の交雑牛で、ハーブ配合飼料と長期間(30ヶ月以上)のじっくりした肥育、抗生剤不使用が特徴のブランド牛肉のこと。
この美笑牛のサーロインを炭火焼きにしています。
脂がしっかりした部位ですが、軽さがあります。
付け合せは茨城の蓮根、そしてクレソンソテーにエシャロットピクルスを合わせています。
KAHI 葡萄果皮発酵ドリンク

赤ワインを思わせる深いルビー色。ぶどうの皮由来のタンニン感と、発酵によるコクがあり、ノンアルコールながらしっかり“ワイン的”。
軽い渋みとベリーのニュアンスがあり、肉料理や濃度のある一皿にも負けない存在感です。
カプチーノ

締めのパスタは、遊び心満載の“カプチーノ”スタイル。
箸でよく混ぜて、ラーメンのようにいただきます。
ソースがしっかり絡んだタヤリンに、なめこ、舞茸、しめじの香りが立ち上がります。
啜るためなのかエスプーマのせいか、香りはしっかりと楽しめますが、お腹いっぱいの終盤でこの香りの立ち方は私にはややヘビーでした。と言いつつも美味しく楽しい一品です。
また季節を変えて、違うソースだったらまた印象も変わりそうです。
Palette & Palate AKABONO

オレンジがかった色調で、アプリコットや柑橘ピールを思わせる香り。ほどよい甘さと酸味のバランスがよく、余韻には果実の丸みが残ります。
締めくくり向きのノンアルコールドリンクです。
ピオーネ 抹茶 わらび餅

ピオーネ、パッションフルーツ、わらび餅、抹茶クリーム。
上にきな粉とマスカルポーネのクリーム、黒糖メレンゲを重ねています。
軽やかさと奥行きを兼ね備えたデザート。
シュークリーム

最後はシュークリームとハーブティー。
サクッと軽い皮に、控えめな甘さのクリームでとても美味しいです。
PRIMO PASSO まとめ
食材の組み合わせや味わいが面白く、わくわくさせてくれるコース構成。
パスタが5皿出ましたが、それを感じさせないほど重すぎず緩急ついたお料理でした。
味だけでなく、接客も丁寧でスマート。
もっとカジュアルなお店だと思っていたのですが、良い意味で裏切られました。
既に予約が取りづらいようですが、ますます人気が高まりそうなお店です。
予約方法
OMAKASEより予約可能。
https://omakase.in/ja/r/up320761