日本の旬とイタリアの感性が融合、自由が丘の本格カウンターイタリアン luogo
自由が丘駅から少し歩いたビルの半地下。
木目の美しいカウンターが印象的なイタリア料理店【luogo(ルオーゴ)】です。
席はわずか8席。シェフひとりで切り盛りされており、静かな緊張感と温かさが同居する空間です。
店名の「luogo」はイタリア語で“場所”や“軌跡”を意味するそう。
料理を構成する上で欠かせない“郷土”という考えを大切にしながらも、日本各地の生産者から届く唯一無二の食材を軸に、ここでしか味わえない料理を提供しています。
シェフ 泥谷俊介氏
オーナーシェフの泥谷 俊介氏は岐阜県出身。
24歳でイタリア料理の道へ進み、ナポリで修業。
帰国後は名店【イル・ギオットーネ】で研鑽を積み、丸の内店のシェフ、さらにはLUBERO(目黒)を経て2022年12月にluogoをオープンしました。
長年の経験から培われた“郷土料理の骨格”と、炭火・発酵・酸味といった日本的な要素を融合させた料理には、シェフの確かな哲学と柔軟な感性が滲み出ています。
また、luogoの料理は、炭火を巧みに使いこなすのが特徴。
直火で焼くのではなく、火の距離と温度を細やかに操りながら、素材の香り・旨味・酸味を一体にまとめ上げます。
旬の特別ディナーコース
今回いただいたのは、旬の特別ディナーコース15,000円(税込・別途サ10%)。
全国各地の生産者から直送される季節の食材を使い、炭火・酸味・香りのバランスを軸に構成されたコースです。
静岡 長谷川農園マッシュルーム
マッシュルームの濃厚な香りのポタージュ。
上にはクルックフィールズの水牛モッツァレラが載っており、クリーミーさとフレッシュ感が楽しめます。
群馬 麦豚生ハム 佐賀イチジク
ビネガーとオリーブオイルっぽさのある佐賀の完熟黒無花果に、スライスしたての生ハム。
甘じょっぱさと、無花果の芳醇な甘さと香りがたまりません。
宮城トロ鰆 紅玉 辛味大根
トロ鰆を炭火で軽く火を入れてカルパッチョに。
仕上げにバーナーで炙ってオリーブオイルを回しかけています。
トロ鰆は脂がしっかりのっていますが、マイクロハーブや最後に削った黄柚子の皮で爽やかです。
擦りおろした紅玉(林檎)の甘さがとてもよく合います。
函館 秋刀魚 ヴァンブラン
パンパンに秋刀魚が詰まった春巻きに、白ワインに血も内臓も肝も入れたヴァンブランソース。
仕上げにパルミジャーノを削り、更に凍らせたかぼすも削っています。
濃厚なソースと力強い秋刀魚の旨みが絶品です。
雲南 松茸 アーリオオーリオ
炭火で炙ったたっぷりの松茸と三つ葉を合わせた贅沢なパスタ。
出汁は真鯛と羅臼昆布を使用しているそう。
それだけでも美味しいのに、さらに自家製唐墨を削り、凍らせた酢橘で香り付けして完成。
いくらでも食べられそうなくらい、アッサリしつつも旨みが効いたアーリオオーリオでした。
滋賀近江 鴨 炭火
鴨を炭火で焼き、皮は香ばしく、身はしっとりと仕上げています。上にはタスマニア産粒マスタードを。
ロメインレタスのソテーも添えています。
伊 ポルチーニ茸 カルナローリ米
「直球イタリアンです」とシェフ。
ローマで食べたリゾットを再現しているそうです。
鶏ももや乾燥ポルチーニ、乾燥椎茸などの出汁に牛乳を煮詰めて。驚くことに茹で汁を1杯入れただけで、塩は使ってないとのこと。
今まで食べたリゾットの中で一番濃厚なポルチーニの香り。
フレッシュポルチーニは大ぶりで、ステーキのようにナイフで切っていただきます。
お米も粒感がちょうど良く、美味しすぎて夢中で食べてしまいます。
白ワインを途中でグラスオーダーしたのですが、「このリゾットにピッタリなんです」とのこと。
ポルチーニの香りや、ミルキー感と相性抜群のシャルドネでした。
マスカルポーネ ヨーグルト ベリー
ドルチェはサッパリと軽め。
マスカルポーネのムースにヨーグルトのソルベ。ごく控えめな甘さと酸味が食後にぴったりです。
食後は紅茶をいただきました。
luogo(ルオーゴ)まとめ
食材への想いや背景を感じながらいただける、丁寧なイタリアン。
ワンオペとは思えない構成と完成度、そしてシェフとの会話も楽しめるので、実に心地よいお店です。
だんだん予約が取りづらくなっているようなので、訪問するならお早めに。
来年は夏の鮎の時期も伺ってみたいです。
予約方法
食べログから予約可能。
https://tabelog.com/tokyo/A1317/A131703/13279663/