ミシュラン1つ星。カンテサンス出身の魚介を味わうフレンチ abysse(アビス)
代官山駅から徒歩4分ほどのところにある、肉料理のない魚介メインのフレンチレストラン。
シェフは目黒 浩太郎氏。2015年【abysse(アビス)】をオープンしました。
ミシュラン3つ星のカンテサンス出身ということで、期待が高まります。
abysseもミシュラン1つ星を獲得しています。
深海や深い森をイメージした内観
魚介だけでなく、山や森のものも取り入れていこうという考えで、その象徴として『蒼い森』をテーマに掲げています。
そのテーマをまず感じるのが内観。
木目調とブルーの組み合わせ、暗めの照明で、深海や深い森をイメージした空間が広がります。
席から見渡せるオープンキッチンも楽しいです。
ディナーコース
abysseでは肉を忘れ、豊かな海の幸と森の恵みを意識したコースがいただけます。
コースのみは27,830円(税サ込)、ドリンクペアリングをつけると39,930円(税サ込)となります。
真蛸
バナナのタルトにマッシュルーム、真蛸、そしてライムのソースを合わせた一品。
想像よりずっとバナナの存在感が強いのですが、全体のバランスが保たれている面白いタルト。
トースト感あるシャンパーニュと相性抜群です。
毛蟹
ストラッチャテッラに毛蟹、ミズ(山菜)、セロリのオイル。
セロリの香りとチーズのスッキリとしたコクが絶妙です。
雲丹
利尻産の雲丹を、ヘーゼルナッツクリーム、クッキー、南瓜と合わせた一皿。
全てを一緒に味わうと、濃厚で贅沢な一体感が楽しめます。
甘めで角の取れたワインと合わせると、雲丹の磯感が引き立ちます。
パンもサーブされます。
白海老
ぷりぷりとした新銀杏に、レモンタイムとディルを。
下に甘い白海老が敷かれています。
ソースはお茶の香りが豊かで、濃厚でありながら爽やかな後味を演出しています。
ペアリングの中には日本酒も。
クエ
旨味の強いクエに、彩りの良いソースはビーツの赤。
新蓮根とオクラが添えられ、食感も楽しめます。
ワインは13%ですが旨みがしっかりあり、ミネラルっぽさもあります。
ビワマス
姫人参と人参の花を添えて。琵琶鱒自体はあっさりめの味。
グリーンが美しいソースはピスタチオとレタス。
グリンピースポタージュのようなほろ苦さがアクセントになっています。
林檎の蜜やブランデーっぽいニュアンスの、ソーヴィニヨンブラン。
鱚
キャンバスのような一皿に、鱚、ジロール茸、ピーナッツもやし、島らっきょう、グレープフルーツパウダーが彩られています。
ビネガーのような酸味にグレープフルーツの苦みで面白い味わいです。
鱧
ブリニ(ロシア料理のパンケーキ)の上には、なんと「鱧ソーセージ」。
ふわふわプリッとした鱧は初めての食感。
じゃがいもとウォッシュチーズのソース、上には獅子唐とピーマンの間のお野菜を添えて。
山椒のアクセントで全体を引き締めています。
鮑
鮑と食感の近い原木椎茸をあおさバターでソテー。
ひよこ豆と肝のソースで濃厚な味わいです。
ノドグロ
お魚のコースなので、メインもお肉でなくお魚です。
ノドグロを香ばしく焼き上げ、焼き茄子とアンチョビのソースを仕上げにかけてくれます。
添えられているのはツルムラサキ。マリーゴールドの葉の清涼感もあります。
お肉料理はありませんが、ノドグロの力強さに合わせて赤ワインを。
パイナップル
もちもちとしたわらび餅に、パッションフルーツの酸味やココナッツのコク。
パイナップルの甘い香りがたまりません。
白桃
目にも美しいデセール。
バニラパンナコッタに白桃。甘酸っぱさとバニラの香りが幸せな気分にしてくれます。
チョコレート
デーツとトンカ豆を使ったショコラ。濃厚でリッチな味わいです。
食後の飲み物はドライカモミールとジンジャーのハーブティーを。
abysse(アビス) まとめ
どれもセンスが良く、ここでしか味わえない独創性と高い技術を感じました。
次はどんなお皿が出てくるんだろう?と楽しみになります。
お肉は出ませんが、十分に満足感を感じるコース。
クラシックで重厚感のあるフレンチが好きな方は物足りなさを感じるかもしれませんが、私は大好きな趣向でした。
予約方法
ネットから予約可能。
一休:https://restaurant.ikyu.com/107782
ポケットコンシェルジュ:https://www.pocket-concierge.jp/restaurants/244675