予約は半年待ち?南青山の地下に佇む寿司店「すし処 美波」
青山一丁目駅から徒歩数分。乃木神社方面へ少し歩いた路地裏、南青山のビルの地下にひっそりと店を構える「すし処 美波」。
4〜5年ぶりの訪問です。看板の照明が消えているのですが、切れてしまったのをそのままにしているそうです…。
店内はカウンター6席と個室が4席。今回は個室を利用しました。
静かで落ち着いた雰囲気の中、寿司と向き合える空間が用意されています。
大将は、名店「鮨 なんば」で修行を積んだ実力派。
店内では言葉少なに、淡々とネタとシャリを握る姿が印象的です。
会話が少なくても成立する、ある種の潔さを感じさせます。
良心的価格のおまかせコース、まずはつまみから
コースはおまかせ12,000円(税込)。
このエリアの寿司店としては比較的リーズナブルな価格帯で、予約困難店のひとつとしても知られています。
握りは全体的に小ぶりで、シャリはやや硬め。
しっかりとお酢が効いた味わいで、米粒の立ち方にも特徴があります。
しじみ出汁
葱とあおさ入り。
出汁感は薄くあっさりめの味わいです。
あら湯引き
レアめの湯引きでほんのり温かい状態での提供。
あん肝
甘めで食感はしっかりめ。
塩漬け鰤
程よい塩気に大根おろしと柚子のアクセント。
もずく酢
もずく酢に茗荷。
鰆 幽庵焼き
甘く濃いめの味なので、小ぶりでもちょうどいい。
小ぶりな握りたち
ここから握りへ。ガリの量が上品すぎて、もう少し欲しいな…。
春子鯛
やわらかで昆布の香りを強く感じます。
キジハタ
ほのかな弾力に上品な白身の旨み。
墨烏賊
噛んだ瞬間の歯応えから、とろける食感と甘み。
鰤
酢橘を絞って。あっさりとしていて脂もそれほど強くありません。
甘海老
あまり咀嚼を必要としないほど、甘くとろける食感。
しめ鯖
噛むほどに旨みが出てくる、しっかり締めた鯖。
北寄貝、赤貝、ミル貝
貝3貫、貝好きには嬉しいです。
シャクシャクとした食感とやわらかさ。
鮪赤身
全体的にネタもシャリも小さめですが、赤身は食べ応えのある大きさ。赤身を口いっぱい頬張る幸せ。
トロ
脂の乗りは十分ですが、香りは弱め。
小肌
しめ鯖同様、しっかりと酢を感じます。
ぎゅっと凝縮され、いつまでも咀嚼していたくなります。
紅ズワイ蟹
2口サイズくらいの小丼で。
鰯
海苔で巻いて手渡しで。
しっかりめの締め具合と鰯特有の脂感。
穴子
持った瞬間から解けてしまいそうなほど、とろっと柔らかです。
鉄火巻
さまざまな部位が入った鉄火巻。
巻物
干瓢と胡瓜です。
干瓢は飴のような食感と甘さでちょっとびっくりでした。
お味噌汁
果物
すし処 美波 まとめ
南青山という土地柄にありながら、肩肘張らずに寿司を楽しめる一軒。
アクセスもよく、気軽に足を運びやすい立地です。
握りは全体的に酢も塩も強め。特に塩が強く、ネタの味より塩気が前面に出ていました。
お酒を飲む方にはちょうど良いのかもしれません。
オープンしてすぐのタイミング(2020年)で伺ったことがあり、4〜5年ぶりの訪問になりましたが、その時の方が美味しさや満足度は高かったように思います。