寺子屋 すし匠丨名店の系譜を受け継ぐ心地よい鮨店@東京・麻布台

寺子屋 すし匠丨名店の系譜を受け継ぐ心地よい鮨店@東京・麻布台

名店の系譜を受け継ぐ新たな一軒、麻布台ヒルズの「寺子屋 すし匠」

東京・四谷の名店「すし匠」。2016年にはハワイにも進出し、その技と哲学を世界に広めてきました。
その系譜を受け継ぐ「寺子屋すし匠」が、麻布台ヒルズに2023年にオープンしました。

店主・杣木辰茂氏が率いる“寺子屋”

「寺子屋 すし匠」を任されたのは、杣木(そまき)辰茂氏。(写真左)
19歳で「すし匠四谷店」に入り、中澤圭二氏のもとで16年間研鑽を積んできました。
独身の職人たちが共同生活する寮の寮長を務めていた経験もあり、若手職人の“育成力”を見込まれてこの店を任されることになりました。

店名の“寺子屋”には、鮨の技術だけでなく、知識・サービス・空間作りまで、総合的に職人を育てる場としての意味が込められています。

こだわりの江戸前鮨と“すし匠スタイル”

すし匠ならではの「おつまみと握りが交互に出てくるスタイル」は、麻布台ヒルズ店でも変わりません。
ネタに合わせて白酢と赤酢のシャリを使い分け、最初に供される小鰭(コハダ)や、師匠譲りのあん肝など、丁寧な仕事が光ります。

シャリは程よく熟成され、口の中で優しくほどける絶妙な仕上がりです。
春子鯛は卵とお酢のおぼろに漬け、優しい酸味をまとわせています。
鮪の赤身は寝かせて酸味を引き出し、赤酢のシャリで握ります。
そして、すし匠のスペシャリテとも言われる「おはぎ」——鮪の中落ちに刻んだ長ネギと沢庵を合わせて握る一貫は、訪れるゲストを魅了してやみません。

店内の雰囲気とサービス

お店は麻布台ヒルズ ガーデンプラザB 1Fにあり、道路に面していますが、人通りが少なく少し分かりづらいかもしれません。
店内は清潔感あふれる木目調で、落ち着いた雰囲気となっています。
手前にはバーカウンターがあり、奥に7席のメインカウンターが配置されています。

開始時間までウェイティングルームでお酒を飲みながら、ゆったりと待つことができます。
カウンターでは職人とのテンポの良い会話が楽しめ、料理の提供タイミングや飲み物への気配りも行き届いています。

おまかせコース

おまかせコースは40,000円 (税込)。
その時々の季節の食材によってお値段が上下するとのことです。
すし匠さんといえば、ガリの他に海ぶどうと若芽も。ポン酢でいただくと美味しいです。

子持ち槍烏賊、馬糞雲丹

子持ち槍烏賊にシャリ、そして上から馬糞雲丹を載せて。
トロリとした甘さと一体感。

小肌

強すぎない〆具合で、ふわっとした小肌。

平貝

醤油を塗って焼いた平貝を海苔で挟んで。
海苔がパリッパリで香り良く、シャクシャクとした平貝の食感にぴったり合います。

平目

塩酢橘で爽やかに。
厚めの切りつけでも繊維がやわらかです。

四谷すし匠に初めて伺った時に衝撃を受けた蛸。
大根おろしで時間をかけて揉むため、ゼラチン質のプルっとした感じがありつつもびっくりする柔らかさ。
煮蛸とはまた違う柔らかさで、何度食べても感動します。

鮪赤身漬け

口に入れた瞬間は鉄感が強く、鮪の酸味と醤油の香りが濃くハッキリと感じる一貫でした。

虎河豚白子の茶碗蒸し

上品なアオサの餡を掛けて。
とろっとろの茶碗蒸しに、一体感のあるクリーミーな白子。
アオサの香りも良く、いくらでも食べられそうな茶碗蒸しでした。

やわらかで脂の乗った鯵は薬味で爽やか。

蛍烏賊

ぷりっと弾ける甘みとコク。

春子

すし匠といえば、の一貫。ふわっと繊細、甘みを感じるやさしい身です。

帆立

春の1〜1ヶ月半ほどしか楽しめない帆立の美味しさ。
左は貝柱を山葵で。右は卵巣と精巣を胡麻油で和えています。
癖のないレバ刺しのような味わいで絶品でした。

泥障烏賊

厚めですが丁寧に包丁が入っており、とろけて烏賊の甘みが口いっぱいに広がります。

初鰹

芽葱と新玉葱で。
癖がなくあっさり、フレッシュなクリア感を楽しめます。

伊佐木

皮に近い部分はコリっとした食感が楽しい。
噛むほどに旨みが出てきます。

蒸し鮑

やわらかな蒸し鮑に、唐墨をたっぷり掛けて。
味わいが喧嘩しないのかな、という心配は杞憂でどちらの旨みもしっかりと立っていました。

中トロ

繊細で徐々に溶けていく脂の変化が楽しい中トロ。至福です。

めひかり粕漬け

焼きたて熱々のジューシーなメヒカリ。
小さくてもパンチのある美味しさです。

紫雲丹

パリッとした海苔に、口に入れた瞬間から融解する紫雲丹…とても綺麗な味わいです。

松葉蟹の蒸し鮨

松葉蟹の良い香りが立つ蒸し鮨。
濃厚な旨みが広がり、最後にビビっと来る美味しさでした。

桜鱒

シャリが結構熱めの状態でした。
昆布締めにした桜鱒は噛むほどに香りが出てきます。

鮟肝と西瓜の奈良漬け

形を保っているのが不思議なくらい柔らかで滑らかな鮟肝に西瓜の奈良漬け。
甘みと濃厚さがたまりません。

しじみ出汁

ほっとお腹に沁みるしじみ出汁。

おはぎ

トロと沢庵をおはぎのような形で。
やわやわで、もはや飲み物。トロの脂も心地よく溶けていきます。

塩アイス

開業当初は無かったのですが、四谷時代から塩アイスを熱望するお客さんが多かったので復活させたとのこと。

桜餅アイス

白玉粉を加えて練っているので、まるでお餅のような弾力のあるアイス。
桜の香りと優しい甘さでとても美味しい…!

寺子屋すし匠 まとめ

四ツ谷のすし匠のDNAを受け継ぎながら、新たな進化を遂げる「すし匠麻布台ヒルズ店」。
一流の技と温かいもてなしを体験できる、特別な空間です。

予約方法

OMAKASEよりキャンセル枠を受付。
https://omakase.in/ja/r/sf736636

店舗情報

寺子屋 すし匠

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