麻布十番から3〜4分のところにある「石垣吉田」。
鉄板焼きの枠にとらわれないイノベーティブ(=革新的な)料理がいただけるとのこと。
2014〜2016年の3年連続でミシュラン一つ星を獲得しています。
お店が入っているビルに着き、エレベーターでお店まで上がると既に女将さんが扉の目の前で待っていてくださり、最初から驚きます。
店内はカウンター10席、4席の個室が1つあります。
私はカウンターの一番奥の席へ通されました。
テーブルの上には綺麗な和紙で作られたメニュー表。
お水を用意してくれるのですが、ガス有り・無しを1人1人聞いてもらえるのは嬉しいです。
ガス無しでお願いすると、軟水の美味しい温泉水でした。
お水にもこだわりがあるようです。
ドリンクは泡、白、赤の3種類が楽しめるワインのペアリングでお願いしました。
コースが始まる前に、いただくお肉の説明をしてくれます。
「石垣島きたうち牧場プレミアムビーフ」という名で、きちんと「子牛登記」という血統の証明書を見せてくれます。
牛さんに名前がついており、なんだか愛着が湧いてしまいます…今回いただいた牛さんは38ヶ月間ゆっくり育てられたそう。
部位はサーロインなのですが、赤身のような見た目です。
Bruno Paillard Brut Blanc de Blancs
(ブリュノ・パイヤール ブリュット ブラン・ド・ブラン)
ペアリングの最初はスパークリング。
お料理一品目は、佐渡産の大きな黒鮑を使います。
カウンター席なので、目の前で調理してくれるのが楽しい!
佐渡の海洋深層水でコンディションを整えた極上黒鮑 肝ソース
肉厚でやわらかく、旨みたっぷり!
鮑は昆布を食べて育つそうで、噛むほどに強い香りが口いっぱいに広がります。
肝ソースはとても濃厚。
皿に残ったソースに、更に「追いパスタ」をしてもらえるのですが、このパスタはなんと鱧!
グルテンフリーの「追い鱧パスタ」です。
鉄板で熱を加えパリパリで香りの立った有明海苔と鱧パスタ、濃厚肝ソース…めちゃくちゃ合います!!
スペシャリティ:雲丹のスクランブルエッグ
名前からして罪深いメニュー…!
香りの良いオーストラリア産の冬トリュフ(黒トリュフ)を使用するとのこと。
雲丹は2種使いです。
ゆっくり火入れしたスクランブルエッグの中には、火を入れると甘くなるバフン雲丹をIN。
更に上からムラサキ雲丹をON。
トリュフをこれでもかとたっぷり掛けてくれます。
玉子の濃厚さ、雲丹の甘み、トリュフの香り。
あーーーーーーとろける♡
そのままでも美味しいですが、炭を使った黒いパンにスクランブルエッグを載せて食べると更に美味!
Patz & Hall 2015 Ritchie Vineyard
スクランブルエッグを口に運んだ後にピッタリの白ワイン。
香りがとても良くて好みです!
お次はカラスミを使った料理。
毛蟹飯蒸し 唐墨
蓋を開けると、飴色の唐墨とたっぷりの毛蟹。
下にはとろんとした餅米と蟹味噌が。
唐墨の塩気と香り、毛蟹の旨味が合わさり、ほっこり幸せな気分にしてくれます。
実はコースの最初からずっと鉄板の端でじーーーっくり焼いては休めていた牛肉。(凄く気になっていた)
ここから仕上げていきます。
塩コショウをして…
牛脂とバターで表面をキャラメリゼ!
仕上げている間にナイフとフォークがセッティングされますが、このナイフが凄い。
神秘的なダマスカス模様が綺麗です。
裏面はまた違った縞模様になっていますが、これは自然にできる模様だそうです。
石垣島きたうち牧場プレミアムビーフ 究極のクリスピー焼き
美しく皿に盛られたビーフ。
身はしっかりと締まっており、絶妙な火入れです。
まずはカットしてビーフの香りを楽しみ、頬張ると上質な肉汁がじゅわっと広がります!
脂じゃなくて肉汁!肉のジュース!!旨っ!!!!!!
ビーフのお供は塩、ワサビ、梅、にんにくソース。
梅は南高梅と淡路島の玉葱、羅臼昆布を使用しているそう。
このままちびちび食べながらお酒を飲むのも良いです。
半年ねかすというにんにくソースは外国人に人気だそう。
個人的に一番美味しかったのが、さっぱりといただける梅+ワサビです。
添えられたトウモロコシが意外にも甘くて感動する美味しさでした。
写真だと分かりづらいですが、トマトの副菜も良いです。
ビーフの美味しさにテンションが上がりすぎて、お供の赤ワインの写真を撮り忘れました…。
青鮫の尾びれを使用したフカヒレらーめん
シンプルな見た目と裏腹にとても手がこんでいて、スープはシジミと鶏からダシを取っており、フカヒレはスッポンのスープで煮ているそう。
フカヒレはしっかり大きさがあるので食感も楽しめます。
パッションフルーツのクレームブリュレ 自家製ココナッツジェラート
デザートは夏らしい一品です。
爽やかで酸味があるけど、まったりクリーミーなクレームブリュレ。
その上には、カルピジャーニという名のイタリア製の機械で作られたジェラート。
なんとこの機械は「ソフトクリーム界のフェラーリ」と言われているそうです…凄い!!
食後のドリンクも、素晴らしいこだわり。
コーヒーや紅茶の他にシナモンティーや抹茶などから選べます。
コニャックも用意してくれるそうです。写真だけ撮らせてもらいました。
目の前で淹れてくれるのがまた嬉しいですね。
私はアイスコーヒーにしました。
シロップたちも可愛い♪
ご一緒した方はホットコーヒーをセレクトしたのですが、ミルクの入れ物がなんとも味のあるものでした!
本当は書道の水差しらしいです。
コーヒーを飲んで一息ついていると、シェフが後から来たお客さん(別のコース)用のガーリックライスを作り始め、たちこめたいい香りでまたお腹が空いてしまうのでした…。笑
数々の贅沢食材…見ての通り「高級店」なのですが、シェフの笑顔と気さくな女将さんの応対で“かしこまった”感じは全くなく、会話を楽しみながらリラックスして食事をすることができました。
トータルで素晴らしいお店、石垣吉田さんのファンが多いのも納得です!
ありがとうございました(*^^*)